その41 | ||||||
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さて、次のテーマは、「政務調査費の領収書の公開について」です。 政務調査費 「政務調査費」というのは、議会内の各会派に支給されているお金です。 ところが、このお金の領収書が公開されていなかったんです。 公開をめぐって これには長い歴史があります。 1992年に起こった尼崎市議会の旅費不正使用事件――このとき問題になりかけたのですが、旅費のほうに焦点がいってしまいました。 93年に菅村議員が初当選で議長になり、議会改革をすすめましたが、ここでも公開にまではいたりませんでした。 その後、領収書を会派内で保管することになったり、2002年度からは、会派の責任で自主公開ができるようになりましたが、公開する会派があったり、しない会派があったり、全面的な公開ではありませんでした。 日本共産党議員団は、自主公開をずっと行ってきました。 監査委員の意見 今回、これがテーマにあがったのは、監査委員の意見書からです。 これまで監査委員は、市役所のOBや議員でした。議会からは毎年、監査委員を2名選出しており、それはそのままですが、白井市長になって、外部から監査委員を入れたんですね。 それで市の財政を監査したんですが、市の補助金でありながら、政務調査費については監査ができない。理由は「領収書が公開されていないのに、どうやって監査をするんだ!」というわけです。 類似各市も公開の流れ 最初の議論は、12月15日の議運です。 まず、事務局から、現状と課題の報告がありました。 資料を見ると、人口30万人〜50万人の類似都市41市のうち18市がすでに「公開」、尼崎を含む4市が「検討中」です。 「是非」でなく、公開が前提 論議に入りましたが、どこも公開の是非ではなく、公開を前提にしたものでした。 公明党は「検討中なのは、どこの市?」とか、具体的にどんなやり方でされているのかといった質問です。 共産党は「自主公開してるから、すぐにでもできるが、日程的には?」という質問です。 虹と緑の酒井議員は、「末端の支出権者はだれ?」「支出する末端の市の機関は?」というややこしい質問です。 新政会も「うちもいつでもええという状態に入ってる」としながら、「(領収書がとれない)交通費なんかは、どないするん?」との質問です。 次回に委員長が「たたき台」を出すことになりました。 「たたき台」 12月21日に「たたき台」がだされました。 だされたのは、@議長に提出する収支報告書の添付資料として領収書の貼り付けを義務付ける条例改正をする、A領収書を添付した収支報告書は、会派保管から議会が保管する公文書としてあつかい、情報公開の対象とする、B今年4月1日から施行し、領収書を添付した書類は年度終了後に提出する、C情報公開の対象になるのは来年5月から――というものです。 この日は、委員長が欠席で、高岡副委員長が職務代理をしていたのですが、ほとんど意見がないまま、各会派持ち帰りとなりました。 次の議論は、年明けの1月16日でしたが、各会派とも「たたき台」で「結構です」というので、次回、正副委員長案を出すことになりました。 正副委員長案 2月13日に正副委員長案をだしましたが「たたき台」とほとんど変わらないもの。ただ、それを条例化するときの条例案と、添付書類の雛形をつけたものです。 2月17日になって、各会派が返事をもちより、全会派が「正副委員長案で結構」というので、やっと決まりました。 本会議で提案 全会一致で採決 ところが今度は、本会議での提案理由説明は大会派順で、共産党の番だというんです。 高橋議員と話し合って、私がやることになりました それで、2月20日の本会議初日に、提案理由説明をしたのですが、今度は議会事務局が原稿をつくっているので読み上げるだけです。 この問題での議論はほとんどなく、あっさり決まった感じですが、10数年前とくらべると、隔世の感。時代は着実に進歩していますね。 (つづく)
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