その10 | ||||||
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ひきつづき会派代表者会議で さて、議会役員選出議会の3日目、夕方にいったん本会議を開いて、この日は閉議しました。引き続いて会派代表者会議で、役員選出の調整の続きです。 競馬議会議員は選挙で選出することだけを決めて、選挙そのものは最終日にまとめて行うようです。 常任委員長などの調整 このあとの役員調整は、@常任委員会、A特別委員会、B各種審議会など付属機関の委員の順でおこなわれます。常任委員会と特別委員会は、委員長の選出会派、副委員長の選出会派を選んだあと、委員の会派別の人数を決めます。 この日の会派代表者会議は、時間も遅くなるので「特別委員会まで決めたい」とのことでした。 常任委員会というのは、法律で設置を決められている委員会で、全議員がどこかの委員会に入らなくてはなりません。尼崎の場合、総務消防、文教、生活福祉、経済環境企業、建設の5つの委員会です。市議会の定数が45ですので、ちょうど9人ずつの委員数です。 特別委員会は、法律にもとづかない委員会で、尼崎市議会が独自に設置しています。前は2〜3委員会ありましたが、いまは鉄道施設整備促進委員会の1つだけで定数は15です。 例年にない展開 まず最初は、常任委員長です。会議室にホワイトボードが持ち込まれ、役職の一覧表が書かれていて、書き込みが出来るようになっています。 ここで、例年にない展開がおこったんですね。 大会派順に要求が出されていきます。公明党が「1つ要求する」―ボードに1つ丸印が入ります。次の新政会は「うちはいらない」と、要求しませんでした。そのあと、共産党、市民グリーン、新風が1つづつ要求。 最後の「虹と緑」の酒井議員が「できればうちも1つ」と要求しました。前の議会では「虹と緑」は「市民自治クラブ」として3人会派でしたので、正式の交渉会派として認められていませんでしたが、今年は4人会派なので正式の交渉会派として要求がだせたんですね。 一順して、5ポストに5つの要求――あっさり決まってしまいました。4人の会派で委員長ポストを獲得できたことが、例年にないことの第1です。 次に副委員長ですが、副委員長は各委員会に2人づつ、全部で10ポストです。これも公明、新政、共産、市民グリーンが各2つ、新風、虹と緑が各1つで、うまくおさまりました。 次に、どの会派が、どの委員長をとるか、それぞれ要求を出しておさまりました。共産党は建設委員会の委員長です。副委員長も決まりました。 「独り言」が走り出して… 問題はこの次。各常任委員会の人数です。 各委員会ごとにそれぞれの会派が要求を出し合いました。 生活福祉、経済環境企業、建設は、うまく9人でおさまりました。 総務消防が合計8人で1人たりません。逆に、文教が10人で1人多くなりました。 共産党が総務消防1、文教2だったのですが、文教を1人減らして総務消防にまわったので、うまくおさまったかのように見えました。 私がこれを傍聴していて「あれ、おかしいな。新風は委員長をとっているのに、生活福祉が1で、建設が2やで」と、隣にいた早川議員にいいました。 というのも、委員長というのは、委員会の議長をしますから、質問者や答弁者を指定する役割があり、通常は質問などはしないんです。また委員会の採決のときにも加わりません。質問や採決で態度表明をするのは、普通の委員です。 1人しか委員会に所属していないのに委員長をすると、その会派を代表しての質疑や意見表明、賛否の態度表明が出来なくなってしまいます。ですから、委員長を出している会派は2人以上の委員をだして、委員長以外で会派の態度を表明するのが通常です。 私の疑問を受けて、早川議員が「大丈夫かいな」と傍聴席から大きな声で「独り言」をいうと、それが聞こえたらしく、新風が「それなら建設を減らして生活福祉を2に」となりました。 ところがこれで、生活福祉が1はみ出し、建設が足りなくなりました。 すったもんだのあげく 「さてどうするか」に議論がうつりましたが、公明も、新政も、共産も、この2委員会は2人づつ。どこを移動しても、1人委員会と3人委員会になってしまいます。公明が経済環境を3とっていましたが、「移動はこまる」と動きません。 新風の長崎議員も、「じゃあ、建設を2に戻して…」「いや、やっぱり生活福祉に…」と2転、3転、4転…迷っています。 新政の蔵本議員が傍聴席から「うちは触ったらあきまへんで」との大きな「独り言」。高岡議員は、「うちが動いたら建設に3人、えらいことになるぞ」の声も。 「委員長のポストを変えたらどうか」など、わいわい、すったもんだしていると、最後に新政の高岡議員が長崎議員に「どうせ君がいくんやろ。(1人で委員長を)やったらええねん」の一言で、長崎議員もついに承諾。すかさず高岡議員が「そのかわり、あとで怒ったらあかんで」の一言に会場に笑いも。 これで決着がつきましたが、総務委員会(虹と緑)、生活福祉委員会(新風)と、2つも1人委員会の委員長ができたことは、これも例年にないことの第2です。 議案が、委員会で会派の態度をしめさずに本会議あがってくるなど、これからの運営にどう影響してくるんでしょうね。 特別委員会と付属機関 このあと、特別委員会も同じように調整がつき、時間もあんがい早かったので、「付属機関までやってしまおう」ということになり、引き続いて調整が行われました。 都市計画審議会は建設委員の「あて職」なので、建設委員がきまると自動的に選任されます。 それ以外の14の付属機関について、要求がだされ、調整されました。 人気のある付属機関とそうでないのがあるようですが、最終的には、ほぼ会派の人数に応じた程度にきまったようです。 最後に、議会だより編集委員は各会派1人づつを確認して、やっと長い1日が終わりました。 |
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