'99年のアサガオ
'98年からアサガオの栽培を増やしたものの、鉢を置く場所も限られている
ため、それほど多くは作れないのが残念です。もっとも、あまり急ぐものでもあ
りませんから、ボチボチと栽培を続けてゆこうと考えています。さて、'99 年は
久しぶりに大阪朝顔会の品評会を見に行きましたので、まずはそちらのアサガオ
から見ていただきます。
大阪朝顔会主催による第47回「アサガオ展」
毎年、大阪の長居公園で品評会が開催されていることは知っていたのですが、 家から少し遠いこともあって最近は出かけていませんでした。しかし、やはり大 輪朝顔の本場とされる大阪です。家で栽培しているアサガオとは別の植物としか 思えないような、巨大な花が数多く並んでいました。私が見に行った7月29日の 天位(天地人が1〜3位を意味します)は直径23cmでしたが、今年の最高記録は24.3cm だそうです。巨大輪だけではなく、盆栽のように育てる数咲作りも展示されて おり、非常に見応えのある展示でした。(左上の入賞花の画像は、クリックして いただくと拡大画像が表示されます。)
私が栽培したアサガオ
○フライングソーサー
'99年の夏、最初に咲いた花です。もっとも、植物学的にはアサガオではな
く、同じヒルガオ科に属しているソライロアサガオの園芸品種で、「フライング
ソーサー」と呼ばれる花です。同じ種で青色の花を咲かせる「
ヘブンリーブルー
」という品種は朝顔市などでもよく見かけるのですが、この絞り咲き品種は
残念なことに国内ではほとんど見かけません。そのため、なるべく多く種子を採
りたいのですが、どうも花粉の様子などからして稔性が低そうな感じがします。
その他のアサガオ
'99年に栽培した、いろいろなアサガオの画像です。変化朝顔と呼ばれる変
わり咲きの品種もあります。画像はリンクになっていますので、見たい花があれ
ば名前をクリックしてみて下さい。参考ですが、品種名の前に○印があれば種子
ができますが、●印の品種では稔性がないため残念ながら種子はできません。
○斑入蝉葉大輪
(ふいりせみばたいりん)
市販されている大輪の朝顔を私が育てたものですが、いやはや上の超巨大輪
と比べると子供です。
大ぶりの子葉
は、州浜性という大輪を咲かせるのには必須の遺伝子により、ズングリとし
た軍配型となっています。ガーデンセンターや花屋で苗が売られていますが、本
当に大きな花を咲かせたければ、市販の種子ではなく各地にある朝顔会で種子を
分譲してもらうのが確実です。会員を対象とした栽培法の講習会などもあります
から、本格的に大輪朝顔へ挑戦したい方にはお勧めです。
○乱菊葉乱菊采咲
(らんぎくばらんぎくさいざき)
これは、変化朝顔の一種である乱菊です。
子葉
のときから不規則な形をしていますが、特徴的な変化であるため簡単に他の
形質と区別できます。花が細かく切れる采咲になっていますが、これは乱菊に石
畳(いしだたみ)と呼ばれる切れ咲の形質が加わったためと思われます。乱菊の
性質で花弁数が増加するため八重咲のようにも見えますが、実際には一重咲で、
種子もちゃんと採れます。
○斑入蝉葉枝垂大輪
(ふいりせみばしだれたいりん)
大輪の朝顔ですが、蔓が巻きつく性質を失って枝垂(しだれ)咲きとなった
ものです。普通のアサガオのように行灯仕立てで育てようとすると、蔓が下に垂
れてしまうため仕立てるのに苦労しますが、吊り鉢で育てたり、ベランダなど高
い所から下に枝垂れさせたりすると、なかなか風情があり面白いものです。この
品種は、残念なことに稔性がやや低く、種子があまり多く採れません。
●斑入丸葉牡丹咲
(ふいりまるばぼたんざき)
昨年は赤の牡丹咲を紹介しましたが、これは白色の牡丹咲です。実は、昨年
栽培した柳系統の兄弟から採種したものですが、見事に柳は出ずに牡丹咲だけが
出ました。なかなか変化朝顔の系統維持は難しいものです。学校で勉強する遺伝
学の法則に従って、25%の割合で一重咲から分離しますが、蕾が付かないと牡
丹咲であるかどうか判別できません。